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日本の経済學者が読み解く両會 「全方位の『開放』を希求する中國の姿勢」
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· 2019-03-14 · ソース:人民網 |
タグ: 対外開放;経済発展;中日交流 | ![]() 印刷 |
第13期全國人民代表大會第2回會議が5日に開幕し、李克強総理が國務院を代表して政府活動報告を行った。同報告では2019年の発展の主要目標に國內総生産(GDP)成長率6~6.5%を掲げている。人民網はこのほど、日本の著名な経済學者で、國際貿易投資研究所(ITI)の江原規由研究主幹を取材し、今回の報告の內容についてインタビューした。人民網が伝えた。
■イノベーション重視のハイクオリティ発展に入りつつある中國経済
人民網:報告では今年の経済発展の主要目標を「GDP成長率6~6.5%」としているが、中國は今後どのような経済発展を遂げ、世界経済にどのような影響を及ぼすだろうか?
江原氏:今年のGDP成長率の初期目標値(6~6.5%)は、昨年を若干下回ったことから、日本では、中國経済の先行きを懸念する聲もあるが、むしろ、中國経済がイノベーション重視のハイクオリティ発展に入りつつあることを雄弁にもの語っているといえる。この點は「報告」で、「発展は科學的発展、質の高い発展でなければならない」としていることからも明らか。別の視點から見れば、中國経済が成長率の適正化を求めてダイエットを行おうとしているということにほかならない。この點について「報告」では、例えば、供給側構造改革、行政の簡素化、権限委譲、サービスの最適化に向けた改革の深化などが強調されている點を見ても明らかといえる。ビジネス環境の改善、社會保障と人々の生活の向上、新型都市化の推進など、今後の発展に向けた布石が打たれたといえる。総じて、「報告」には経済大國から経済強國へのダイエットメニューが詰まっているといえる。
また、対外的には反グローバリズムや一國主義が臺頭する中、全方位の「開放」を希求しようとする中國の姿勢が「報告」のいたるところから読みとれる。「報告」では中米貿易摩擦にはあまり言及されていないが、中國は、経済のグローバル化と自由貿易を擁護し、WTO改革に積極的に関わるとし、ハイスタンダードなFTA網(RCEP、中日韓FTA、中國?EU投資協定)を推進し、中米経済貿易協議を進展させるとしている。総じて、世界が大きな転換期を迎えたとされる中、「報告」からは客観的で公正なグローバルガバナンス改革へ向けた中國の確固とした姿勢が読みとれる。
■世界経済の発展に最も貢獻している中國
人民網:過去1年で、中國は対外開放を全面的に拡大させ、改革開放は新たな局面を迎え、「一帯一路」(the Belt and Road)は重要な進展を見せた。40年以上にわたる中國の改革開放の成果をどのように評価するか?また、中國の改革開放は世界経済の発展にどのような影響を與えたか?
江原氏:世界経済の成長率に対する中國経済の寄與率は30%以上であり、中國は世界経済の発展に最も貢獻している。この點は、改革開放の最大の成果の一つであり、世界と共有していること。「報告」では、改革開放をさらに深化させるとしている。中國と世界の関係は今や、中國でしばしば言われる「あなたの中に私がいて、私の中にあなたがいる」という度合いをますます深めていくということにほかならない。改革開放が深化されれば、中國が希求している人類運命共同體の実現にさらに近づくことになろう。
今後、改革開放の成果は一帯一路の推進にさらに大きく反映されると考えられる。「一帯一路」は改革開放の國際化とみられる。インフラ整備や外資導入拠點つくりを優先している、ビジネスチャンスの創出が期待できることなど多くの點で共通點が指摘できる。「報告」では、一帯一路の共同建設を推進し、市場の原則と國際ルールに則って、國際産能合作や第三國市場協力を強化するとしている。世界経済の発展に貢獻してきた改革開放が「一帯一路」でも実現されるということにほかならない。
中國は、昨年が改革開放40周年、今年が建國70周年、來年が小康社會の実現年、そして、2021年が中國共産黨100周年(100年の夢の実現年)と記念すべき節目の年が続く。今年の「報告」の最後の部分で、「中國は各國と手を攜えて協力し合い、一致団結して難関を乗り越え、世界の永続的平和と共同発展のために新たな貢獻をしていくことを望む」と結んでいる。いま世界に、こうした壯大なプランを堂々と世界発信し、世界の共感を得られる國は中國をおいてほかにはなく、その「新たな貢獻」が何か、世界は期待している。(文:木村雄太)
「人民網日本語版」2019年3月13日
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