オープンスタイルの客間で、テーブルの片側に高齢者が4人座っている。説明を行うロボットが、「秋は紅葉を楽しむのにベストのシーズンです」と話し終わるやいなや、テレビモニターが日本各地の紅葉の様子を映し出している。これは東京都大田區にある老人ホーム「サンタフェガーデンヒルズ」での情景だ。このホームは介護用ベッド數が約300、障害者用ベッド數が40、ショートステイ定員が65人という。
ホームは高級ホテルの標準的な內裝を參考にし、どの階も清潔できちんと整えられ、澄んだ空気が流れている。ここに暮らすのは生活上の困難を抱えた高齢者が多いが、消毒、除菌、除臭機能を一體化した設備が設置され、モニタリングロボット、リハビリロボット、省力ロボット、コミュニケーションロボットなど各種ロボットが多數配置されたことで、いつでも清潔で秩序ある狀態が保たれている。
これまでの老人ホームは高齢者の身體狀況を記録するのに膨大な精力と時間を費やしてきた。運営會社の善光會の宮本隆史最高執行責任者は、「こうした狀況は今や大きく改善された。介護者は攜帯電話のアプリケーションを開き、音聲認識機能で関連データを記録できるようになった。それだけでなく、スマートクッションと天井に設置されたスマート設備が高齢者の生活リズムを起床から就寢までリアルタイムで記録し、身體の狀況もリアルタイムで記録して、データを介護者のスマートフォンに送信する。介護者は夜間も部屋を巡回する必要はなく、スマホを定期的にチェックすれば高齢者の狀態を把握できる。熟睡しているか、ベッドの上で寢返りを打っているか、ベッドを離れて起きているかなどがわかる。こうすれば休んでいる高齢者を煩わせることもなく、労働力も大幅に節約できる。夜間でも介護者1人で高齢者20人の世話が可能だ。同社にはシステムエンジニアが8人いて、各種応用ソフトの開発とメンテナンスを擔當したり、メーカーと連攜して介護施設に最新のロボットを導入したりしている。