フードスタイリストの李浩涵さんが最近行ったライブ配信が話題をさらっている。動(dòng)畫(huà)を見(jiàn)ると、しん粉や小麥粉などを材料にしてアヒルやウサギなどの形の軽食を作り出す「船點(diǎn)」の技術(shù)を駆使し、パイナップルやレモン、バナナ、さらにはつやつやと張りのあるサクランボなど、見(jiàn)ているだけでよだれが出そうなフルーツを小麥でん粉で作り上げており、ネットユーザーからは「神業(yè)だ」との聲を続々と寄せられている。中國(guó)新聞網(wǎng)が報(bào)じた。

「船點(diǎn)」は、江蘇省の蘇州名物の軽食の一種で、唐?宋の時(shí)代から伝わっている。

その昔、蘇州の主な交通手段は船舶で、明?清の時(shí)代、蘇州の地元の商人は船上で、宴會(huì)をしながら商談を行っていた。こうした事情から船で提供される料理も時(shí)が経つうちにますますバラエティーに富むようになっていった。宴席で食事をする客の心理を知り盡くした調(diào)理人たちは、小さくて精巧でしかも優(yōu)れた味わいの軽食「船點(diǎn)」を作り上げていった。

神業(yè)：小麥でん粉で本物そっくりの「豚バラ」 

非常に精巧な見(jiàn)た目の「船點(diǎn)」だが、その材料は至ってシンプル。李さんによると、基本的にその主材料は小麥でん粉。「小麥でん粉で船點(diǎn)を作ると、透明感やつやが良く、特にグラデーションを作りたい時(shí)にぴったり」なのだという。そして、「アイデアが必要となるのは実は後半の色の調(diào)整と形作り」と続けた。

李さんはフィモクラフトやフォンダンなどの技術(shù)をじっくり研究した上で、それを「船點(diǎn)」の制作にも取り入れている。先ごろ話題となったマイクロドキュメンタリー「國(guó)潮手蕓人」で、李さんはその技術(shù)を駆使して「豚バラの塊」を作る過(guò)程を紹介している。李さんがその「肉」を切ると、肉の脂身と赤身の混ざり具合が本物そっくりで、ネットユーザーからは「神業(yè)」との聲が寄せられた。

さらに、船點(diǎn)をアレンジして作ったのが「金魚(yú)」が泳ぐ石鉢。花を咲かせた浮草が浮いているほか、石の上には水鳥(niǎo)がおり、水面の波紋まで再現(xiàn)されるなど、非常に情緒あふれる仕上がりになっている。

「この金魚(yú)鉢はゼリーでできており、躍動(dòng)感を出し、壊れにくいようにするために、魚(yú)や水草などは何度かに分けて配置した。総じて言うと、大切なのはやっぱりアイデア」と李さん。

無(wú)形文化遺産も「面白く」なれる 

先ごろ李さんは、中國(guó)の伝統(tǒng)手工蕓を紹介するライブ配信にゲストとして出演し、多くの若者の間で好評(píng)を博したものの、「世の中で流行っているわけではないし、ゆっくりとこれらを鑑賞する人も少ない。この『熱』も一時(shí)的なものになるのではと、心配だった」と話す。

李さんの本職はフードスタイリストで、できるだけ多くの「船點(diǎn)」の作品を作り、それを撮影して資料として保存するほか、一人でも多くの人に「船點(diǎn)」や伝統(tǒng)文化に注目してもらいたいと、ライブ配信やショート動(dòng)畫(huà)などを活用している。

そんな李さんは、「伝統(tǒng)的な船點(diǎn)のほとんどは単品がメインで、セットの作品はほとんどないため、多くの人は味気ないと感じてしまう。そのため、今後、船點(diǎn)を作る時(shí)は、シーンをうまくアレンジすれば、もっとユーモラスで、楽しめる作品になり、多くの人に楽しんでもらえるようになると思う」と、今後の計(jì)畫(huà)について話す。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2020年5月14日